43.「文法が気になって話せない。」

女性 東京都 会社員

こんにちは。 

いつもメールマガジンを楽しく読ませていただいています

(中略)

曽田様はいつも文法を知ることの正しさを説いていらっしゃいます。

それは私もすごく共感できます。

実際文法を勉強するまでの私はむちゃくちゃなことを話していたと思います。

が、文法を意識し始めたとたん、話せなくなりました。

自分が言いたいことを果たして正しく言えているのか不安になって、しかもどう言っていいのかさえわからなくなったんです。

どうしたらいいでしょうか?





Answer 

こんにちは、■■さん。

僕はいつもアドバイスさせていただくときは個人個人のニーズに合わせてアドバイスをさせていただきます。

たとえば、旅行先で知り合った人とお友達になるくらいでいい、外国人の友達を作るだけでいいというのであれば、そんなに文法、文法といいません。

このような人はただ、英語慣れすればいいだけなので、英会話教室に1〜2年通えばそれでいいと思います。

なので、■■さんがただ、単に英会話の雰囲気を楽しみたいというのであれば、ご自身が今まで話されてきたペースを極力崩さないようにして、正しい文法項目を少しずつ入れていくという風にすればいいと思います。

話すときは今までのペースでも、普段の勉強で音読をするようにすれば、自然に少しずつですが矯正されていきます。



が、短期で仕事で使える英語を身につけたいという人はこうはいきません。

短期で身につけたいはずなのに、ブロークンな英語を身につけてしまってはその癖を直すほうが難しくなります。

むしろ遠回りになってしまうんですね。



ブロークンな英語を話す人はコミュニケーションをする意思と勢いで相手に自分の思っていることを伝えます。

なので相手にもある程度自分と共通の知識、考えがあればすんなり会話は進みます。

が、相手と考え方のずれがあったり、突っ込んだ話し合いになった場合が怖いのです。



相手と考え方のずれがある場合は、やはりその会話においてはそのずれを埋めようとお互いが努力をするはずです。

突っ込んだ話し合いであれば、ある程度細かなニュアンスを伝える必要があります。

ブロークンな英語はコミュニケーションしようとする意思と勢いに任せていますから、どうしても相手に共感するものがない場合は会話がうまく進まない、もしくはまったく成り立たなくなってしまうのです。

むしろ誤解される危険性が大きいでしょう。



特にビジネスにおいての会話などは相手が自分と共通認識を持ってくれているとは限りませんし、細かいところまで突っ込んだやり取りにもなるはずです。

そのようなところはやはりある程度きっちり話せないと、せっかく会話をした意味がなくなってしまいます。

そのようなシチュエーションではきちんと話せたほうがいいのです。

まずはご自身がどのような英語を求めていらっしゃるかです。



文法を勉強し始めて話せなくなったという人は、勉強した影響からか、急に難しいことを言おうとする傾向が強いです。

文法を勉強しても、自分が言おうとすることを何とかしてシンプルに言おうとする習慣をつけてください。

たとえば「彼は私に好意を持っている。」であれば、「彼は私が好きだ。」といえばいいだけの話です。

自分の言いたいことをできるだけ、自分の知っている表現の範囲でシンプルに言えないか…、考えるのです。

このような人はしばらくは英会話学校の日本人講師の、しかもグループレッスンを受けられるといいと思います。

相手が日本人ですから話しやすいですし、なによりも細かくチェックされるかもしれないという恐怖がなくなります。

自分の言いたいことをできるだけシンプルに。



このような問題を抱えてしまう人は、自分に対する審査基準が厳しい人であると思われるます。

なので自分にわかるかではなく、相手にわかるかどうかに重点を置いてください。

自分が正しい英文を話したことに満足するのではなく、相手に伝わったかどうか。



まず、「相手に自分の思っていることを何とかして伝えないとこの会話は意味がない」というとこまで自分を追い詰めるのです。

そうやっているうちにさらに文法を勉強する必要性が認識できるときもあります。

自分を追い詰めないとそういうパワーが出ない人もいます。

コミュニケーションの場で自分を鍛えるわけです。



でも、勘違いしないでくださいね。 

このような説明をすると決まって「じゃあ、通じれば大丈夫なんだ!」という人がいます。

「文法なんか気にしなくても」

どうしてそんなに極端論に走るのかと思います。

程度問題です。



日本語でいろいろな人とお話されますよね。

その人の言葉遣いがその人の人となりを表します。

もちろん、私たちは英語を母語とする人から見れば外国人です。

その外国人が英語を努力して話そうとしているということを考えてもらう必要もあります。

が、これは本来なら外部にいて、それを英語を話すことによって英語話者の文化の中に入っていこうとする人の都合のいい言い訳です。

むこうはそのような気遣いをする必要はないわけです。



冷たい言い方かもしれませんが、これは本当です。

たとえば、例はあまり適切ではありませんが、ある外国人が日本で犯罪を犯したとします。

そしてその外国人が何らかの形でテレビのインタビューに答えています。

二つのパターンがあればあなたはどちらを好意的に受け取りますか?

1.押しが強いだけでハチャメチャな子供でも使わないような日本語でまくし立てるように話す外国人。 もしくはボソボソとやはりうまくない日本語で数少なく話すだけ。

2.きちんとした日本語で落ち着いて自分の意思を理路整然と伝える外国人。



おそらくそういう気持ちは認めたくないと思う人もいると思います。

でも…、心の奥底の部分では2のパターンの外国人のほうがやはり知性的に、そして相手に訴える部分があるのです。(もちろん、話している内容にもよると思いますが。)

言葉はその人の印象の間違いなく大きな要素になります。

言葉=その人の知能程度という構図が出来上がってしまいます。

特に英語を母国語としている人は自分たちの言葉が世界で優位性を保っていることを知っていますから、英語がどこでも通じて当然と思っている人は非常に多いのです。

そのような人にかかれば英語を話せない人は子ども扱いです。

やはり伝わればいいとはいえ、本当に自分の身がかわいいのであれば、ある程度洗練された英語を話すべきなのです。

「相手に伝わればいい。 コミュニケーションは楽しい。」というのもいいですが、一方的な自己満足に終わっている可能性もあります。

自分の印象を落としてしまっている可能性もあります。



そんなにたくさんの知識は必要ありません。 

普段使う表現に徹底的に習熟し、新しい知識を少しずつ増やし、できる限り洗練された英語を身につけてください。

最初のうちは普段の勉強はみっちり、そして話すときは少しだけ大胆にくらいがちょうどいいと思います。

そしてできるだけシンプルに。






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