45.「暗唱に飽きてしまう」

大分県 男性 会社員

こんにちは。 

配信なさっているメールマガジンはとても参考になります。

僕は実は「英語勉強法相談事務所」のサイトを知る前に、他の方のホームページで「暗唱」の大切さを知り、勉強をしてきました。

実際、自分ではまだまだ話せているという実感はないのですが、英語を話すときは他の日本人をリードできていますから、その効果は絶対にあったと思います。

みんな「どうしてそんなところでつまるの。 そこは考えないところだよ。」っていうところで詰まっています。

ですが…、最近ちょっと壁にぶつかっています。



どうしても暗唱している全部の英文を使いきれていないんですね。

しかも、なんかまだぎこちないんです。

時々すごくうまい人が話しているのを聞けば自分の英語はまだまだだと感じてしまいます。

生意気と思われるかもしれませんが、暗唱も飽きてしまって…。

どうしたらいいでしょう…?





Answer 

こんにちは、★★さん。 

留学経験がないにもかかわらず、しっかりとした英語を身につけられている方はみんな暗唱は重要だとおっしゃいます。

それを実践なさっているのですから、まだまだ伸びて行きますよ。



ご自身が勉強なさっている英文を使いきれていないとおっしゃっていますね。

ですが使いきれていないというよりむしろ、ご自身の使うツールが決まってきたといったほうがいいかもしれません。

後はさらに習熟して、ご自身の得意なツールに磨きをかけることですね。

もちろん、定着していないこともあるかと思いますが、自分が暗唱してみて「なんか…なじめないな…。」というものはやっぱり自然に使わなくなります。



それと、音読というのは単文音読だけが全てではありません。

単文音読は文法項目を身につけるときに使うごく最初の段階の音読であって、いつまでも万能というわけではないのです。

単文暗唱はどうしてもひとつの英文を何度も何度も読むことになりますから、どうしてもバリエーションが少なくなります。

英語は「生きた言語」ですから、人が話す分だけいろいろなバリエーションが存在します。

単文暗唱はその「バリエーション」という面においてどうしても弱くなってしまいます。

単文暗唱をしてきた人は短期間で発話能力があがります。 これは90%まで断言できます。

情報発信力が向上します。

が、そのような勉強だけを続けてきた人はどうしてもバリエーションに弱くなるのです。

そして自分が暗唱した英文を単語を入れ替えてアレンジする範囲でしか英文の変化に触れる事ができませんから、リスニングなどの自然な英語の流れに弱くなります。

単文で読む癖がついてしまっているものですから、どうしても複数の文になると、ついていく体力がなくなるんですね。

もちろん、ずっとひとつの英文を読んでいるわけですから飽きが来ます。

いろいろな情報を受け取る技術を身につける必要があるのです。



考えてみればひとつの物事をマスターしようと思えば、レベルが上がっていくに従って、その練習内容を変えないといけないのは当然のことです。

スポーツなんかでも上級者のトレーニングと初級者のトレーニングの内容は違うはずです。

それは英語も一緒です。

★★さんは単文を暗唱することによって話すのに必要な文法項目を身につける段階はもうそろそろ卒業でしょう。

じゃあ、次はどんな学習をしていくべきなのか。

単文暗唱が終わりだからといって音読が終わりではありません。

僕でもいまだに音読をすることによって自分の英語感覚が上がっていくのを感じるときがあります。



ここからはご自身の求めている英語にあわせてある程度のカスタマイズができます。

そこからTOEICなどの資格試験にむけて勉強をしてもいいでしょうし、時事英語に向かって進んでもいいでしょう。

ビジネスで英語を使うというのであれば、僕はそのままTOEICを勉強しなさいとアドバイスしています。

TOEICはビジネスの場におけるリスニング、英文読解が素材になっていますから、そのような英文に触れることが、ビジネスイングリッシュの下地を作ってくれるのです。

そしてそこからさらにご自身の仕事に必要な語彙(ボキャブラリー)を並行しておさえていけばいいはずです。

その点、TOEICテストはうまく作ってあるのです。



たとえば、TOEICの問題集を一冊買います。

そして、主にリスニングや英文読解の素材を中心に勉強していきます。

もちろん、文法も必要ですが直接発話に結びつく勉強を考えればリスニングやリーディングの教材になります。



リスニングであれば、一回オーソドックスに問題を解いた後、スクリプト(脚本)をチェックします。

全部クリアーにするのです。 

TOEICにはそんな難文は出ません。 

普通に話されている内容が出ているはずなので、それくらいは100%読めないといけません。

リスニングではかなり勉強が進まないと、100%クリアーには聞こえません。

どっちにしろ聞くときは100%を望めないわけですから、字面で見たときくらいは100%理解できる状態にしたいものです。

そしてその文を音読するのです。

本当はといえばCDに合わせて音読したいところですが、最初のうちはまず、スピードについていけません。

音読を数回してその英文に慣れるべきです。

すらすら読めるようになったらCDにあわせて音読します。

このときはCDのボリュームを上げておくのがポイントです。

スピーカーから聞こえてくる音に最新の注意を払い、自分の声を小さめにして可能な限り音声をまねるのです。

もちろん、アクセントも正確にです。

これによってご自身の発音が矯正されます。

もうすでに、単文暗唱を繰り返して、ある程度英語に対する感覚がついた後ですから、音に注意を配ることはあまり負担にならないはずです。

そして何よりもスピードが身につくのです。



英文読解の教材の場合、ビジネスレターもありますから若干表現が硬い可能性もありますが、将来的にご自身で書かないといけないような状況があるのであれば、みっちり勉強してください。

そして発話するためではなく、体で身につけるために音読してください。

こうすることによって、書かれている文を読むスピードも理解度も上がります。

特に英文を目で追うだけの「バーコード読み」の人には効果があります。

そしてこれがリスニングの感覚にもつながるのです。



時事英語を勉強したいのであれば、同じ勉強方法を新聞や、CNNなどを題材にした教材ですればいいだけの話です。

映画の英語がわかるようになりたいというのであれば、アルクの「English Journal」についているリスニング教材やペーパーバック(英語の小説)を使って同じように勉強していきます。

よく、「ペーパーバックを辞書で単語を調べてみっちりやるべきではない。」という声を聞きます。

ですが、それは流し読みする、もしくはわからない単語があっても推測して読んでいくテクニックが身につくだけで、実際の英語力がそれで上がるわけではありません。

もちろん、サスペンスモノでは「検死」などの専門用語が出てきてややこしい可能性もあるでしょう。

でも最終的にはそういうものも知識です。

そういった面を考えていけば、できれば小説などがご自身が好きなもので興味を持てる、もしくは前知識があるもののほうがいいと思います。

たとえば「スター・トレック」。 

僕はまったく興味がありませんから、日本語吹き替えでもアーチャー船長やピカード船長が話していることは理解できません。

そういったものでも「スター・トレック」のファンの人であれば、苦になりませんよね。 ご自身で日本語版の本も持ってらっしゃれば辞書がなくても大丈夫(笑)

だから映画の英語がわかるようになるにはなにかひとつの映画、もしくはシリーズのファンになってしまうのが近道です。



確かに辞書で単語の意味を調べることにばかり傾倒して、いざわからない単語が出てきたら止まってしまうようであれば考え物です。

ただ、英語の勉強は基本的に薄皮を貼り付けるように知識を少しずつ増やしていって、自分のわかる範囲を増やしていく作業なのです。

究極を言えばそこに無駄な知識はありません。

だって、人間が話す言語である以上、何が発話されるか、書かれるかわからないわけですから…。

そこに完璧なんか存在しません。



長くなりましたが、話を総合すれば★★さんは、そろそろご自身の英語の勉強の方向性を決めていくときだと思います。

今の勉強を続けていくのもいいのですが、頭打ちのような感じは消えないと思うのですね。

いろいろな英文を読んで、英文のバリエーションに強くなり反射神経を上げていくべきです。

そのような勉強をすることによって、確実にひとつの壁を乗り越えることができます。

確実に最初の壁を乗り越えることはできました。

その壁でさえ、ほとんどの人(おそらく日本人の90%近く)が乗り越えることができないとあきらめるのです。






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