{Question}
女性:福岡県:会社員
こんにちは。 いつも楽しくメールマガジンを読ませて
いただいています。
私は今、TOEICのリスニングを強化するために集中的に
CDを聞いて勉強しているのですが、どうしても苦手なのが
音がつながったり(リエゾン)、消えたり(リダクション)
するところです。
やっぱり、他の皆さんには私がどうしても聞こえないところが
聞こえているのでしょうか? それともみなさん聞こえないなりに
予測がついているのでしょうか?
{Answer}
メール、ありがとうございます。 リスニングは日本人にとっては
永遠のテーマですね。(笑) その中にはもちろん私も含まれます。
私も英語の勉強を始めたころ、かなり単語も覚え、文法もきっちり
マスターしたはずなのに全然聞こえなくて泣きそうになったことが
あります。(苦笑)
聞こえない原因は3つあります。
1.音が聞こえない
2.スピードについていけていない
3.知らないことが話されている
この3つに対してそれぞれ対策を打たないといけないんですね。
まず最初の 1.音が聞こえない に関してはもちろん、英語の
音のクセをある程度つかむ必要があります。
みなさん、こういうとすぐに「自然なネイティブの会話教材」
に飛びつこうとしますが、市販のTOEICの教材でOKです。
どうしても実際に話している会話を録音したものなどが役に立ち
そうな気がするのですが、基本的にTOEICの市販のリスニング
教材をきっちりとこなすだけで満点が取れます。
基本的にTOEICのリスニングにそこまで音変化が激しいものは
出てきません。 ごくオーソドックスな範囲のものだけです。
そういったものは市販のTOEICの教材で間に合います。
CDを聞いて徹底的に音をマネるのです。 TOEICの教材の
中に出てくる範囲のリエゾン(音がつながる)であるとか、リダクション
(音が消えてしまう)などの法則はある程度マスターしておけば
いいと思います。
ただ、それがアルクから出ている本格派、「ヒアリング・マラソン」に
出てくるようないろいろな人の会話となると、初心者には負担が
大きくなります。
いろいろな国の人、それこそネイティブでない人の会話も入っています
から、音変化もさまざまです。
アルクの「ヒアリング・マラソン」の教材としてのすばらしさは
異論がありません。 ただ、初心者、もしくは中級者がリスニングの
勉強をいきなりこの教材から始めるのには負担が大きすぎます。
話題や使われている表現も膨大で、系統だった勉強ができません。
まず、TOEICのリスニング教材の中に出てくる範囲の会話や
話題、表現をおさえてしまう。 音変化も同様です。
会話やスピーチの話題、使われる表現、音変化などごくオーソドックス
な模範的なものにとどまっていますから、こういったものを始めに
マスターしてから徐々にリスニングの範囲を広げていくのです。
正直、賛否両論あると思いますが、TOEICのリスニングで400点
以上取れるようになってから一般の会話、ドラマ、映画などに手を
広げても遅くはないと思います。
もちろん、それが楽しめる人であればいいのですが、ある程度のリスニング
の基本もついていない状態でドラマや映画のリスニングでは間違いなく
負担が大きくなります。
ただ、これがご自身のお気に入りのドラマや映画であるなら話は
変わってくると思います。 ストーリなども予測が付きやすいですし、
なによりも好きなものであるなら、苦にならないんですね。
ただ、そういった場合でもDVDとスクリプトを用意して、どんなことを
言っているのか、確認ができるようにしてください。
何を言っているのかわからないものをずっと聞いていてもほとんどが
わからないままです。
音ももちろん重要ですが、むしろ重要なのは後の二つです。
私がいつも皆さんにお伝えしていることなのですが、皆さんの
注意が音に向きすぎていて、そのために個別の音にばかり注意を
奪われてしまい、肝心の「頭で英語を処理する能力」に関して
トレーニングできていないんです。
個別の音にばかり注意が向くとどうしてもその1〜2秒の点に
目が向いてしまいます。 そうなると、全体としての英語の
流れが取れなくなります。
本来「リスニング」と言えども、ネイティブスピーカーが
書いてある英文を読んでいるだけです。
ということは皆さんは基本的に目からではなく耳から英文を
読んでいるのと変わりがないのです。
普段、目で英文を読んでいると時々止まってもう一度読み返している
人、関係詞などがあると後ろからもう一度読み返さないと読めない人、
読むスピードが遅い人、単語の意味を日本語に置き換えないと
次に進めない人、このような人は英文を流れるように前から
後ろへ読めません。
目で読むときならまだいいでしょう。 止まったり、後ろから前に
逆戻りする余裕があります。
しかし、リスニングにおいてネイティブが読んでいる英文は
止まってくれません。 戻ってくれません。 しかも、
速いのです。
ということは、普段英文を読むときも止まってしまっては
ダメなのです。 戻ってはダメなのです。 しかも
速くないとダメなのです。
普段からこのようなことを意識して英文を読む練習を
するとそれがリスニングにも生かされます。
最後に、「知らないこと」は聞こえません。
たとえ、音は100%キャッチできていたとしても、
頭で認識できません。 もしくは前後にある単語と
音的に引っ付いたりして、まったく違う音に聞こえてしまいます。
リスニングで音の問題とスピードの問題が解決したら、最終的には
知識勝負になります。 なので、ニュースは時事的な知識を身につけて
からの勝負、ドラマや映画はもっと広範囲の知識をつけてからの勝負
になります。 しかもその知識は言われるととっさに頭に思い浮かぶ
ほど習熟していないと、スピードのあるリスニングでは役に立ちません。
5秒考えたらようやく出てくるようでは遅いのです。
もちろんドラマによっては和訳されている原作の本を読んでおいたり、
吹き替え版、字幕版などの助けがあれば役には立つでしょう。
そして、ドラマによっては使われる表現なども限られます。
ただ、このように音を知り、スピードをつけ、知識をつけたとしても
100%に限りなく近づくというだけで100%聞こえるようには
なりません。
後は音の知識、表現や単語の知識、そしてご自身の英語の総合的な
経験を使って裁いていくのです。
気が遠くなるかもしれません。 でも、ここまでたどり着ける人は
そうそういるわけではありませんから、それができるようになったとき、
それは誰もが身につけることができるわけではない特殊技能に
なるのです。
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