「とりあえず話したい」、おそらく英語に興味を持つ人の90%が思っていることです。
「とりあえず話したい。」という気持ちもわかります。「とりあえず話したい」のであれば、シチュエーションを限定してしまうことが第一です。
要するに旅行のときのホテルでだとか、レストランでよく使われる英文を覚えてしまうのです。
少なくとも自分のいいたいことは少しだけ伝えることができます。
少しだけといったのは理由があります。
「え、あれはそのシチュエーションに合う会話文集なんだろ? 十分じゃないの?」という声が聞こえてきそうです。
私たちがたとえば日本でどこかのレストランに行ったとき、毎回、一語一句違わずに、まったく同じ内容を話しているでしょうか?
違いますね。
同じレストランというシチュエーションであっても、その時、その時によって、話す内容は違います。
同じような内容でも話し方は違うはずです。
人間です。 いつもある特定の場所に行けば同じ事を話してくれる、プレイステーションのロールプレイング・ゲームの中に出てくる登場人物ではないのです。
中には「今日のお勧めは・・・。」と話してきたり、「今日はメニューの中のこちらのお料理は売り切れです。」といってきたりすることも考えられます。
シチュエーションごとの会話集は必要最低限です。
自分の話すシチュエーションを特定の場所に限定し、しかも自分の話す内容を必要最低限に限定すれば、シチュエーションごとの会話例文を覚えればOKです。

要するに自分の知っている英語の知識が本当に限られているのですから、そこから会話の内容がはずれないようにするのです。
ただ、相手の言っていることがほとんどわからない可能性があります。 (というよりほとんどわからないでしょう。)
でも、そういうところは意外と身振り手振り、もしくは筆談などを使って何とかなるものですから、自分のバイタリティーに頼るしかありません。相手の言うことがある程度わかる状態になろうと思えば、一定期間勉強をしないといけないので、初心者のうちは相手の言うことがよくわかるというのは無理だと思います。
TOEICを受ける人の得点率を見てみればよくわかります。
知識で補えるリーディングや文法など点数のほうがリスニングの点数よりもたいてい高いのです。
TOEIC600点を取る人でも50%も聞こえていないと思います。
冷たい言い方ですが、最低限の労力で英語を話せるようになろうと思えば、とりあえず自分の思っていることを伝えることに集中し、相手の言っていることはゆっくり話してもらうなり、想像を働かせるなり、身振り手振りを使うなり、そのほかの解決策をとるしかないと思います。
ただ、できればシチュエーションごとの会話例文を覚えるとしても、最低限中学1〜3年の英文法の知識をおさらいしておくことをお勧めします。
「純粋に英語を話す雰囲気を楽しみたい」という人にとって、ただ楽しみたいだけなのにそのような勉強をしないといけないというのは苦痛かもしれません。でも、シチュエーションごとの会話例文を覚えて、それを口にするだけというのは本当に「お芝居」のようなものです。 セリフが決まっていて、それを発するだけなのです。
そこを、中学1〜3年程度の英文法を理解していれば、その会話例文の理屈がわかります。
「あ、ここはこうだからこのような話し方になっているんだ。」
そのような理屈がわかっていれば、今度は英文をアレンジできます。
英文をアレンジできるようになると、本当に自分が伝えたいことを伝えることができるようになってきます。
もちろん、単語や表現などの問題もありますが、意外と日本語の中に入り込んでいてすでに知っている英語の単語も多いものです。
自分の知っている範囲の単語を駆使して、英文をアレンジするようになって行けば、そこから本当にコミュニケーションの楽しさが始まります。
「とりあえず話したい」という方には、シチュエーションを限定し、そのシチュエーションの会話文例を覚えてしまう。
そして中学校程度の英文法をマスターすることによって、その会話文をアレンジする方法を身につける。
それで十分コミュニケーションの楽しさが体験できます。
丸覚えは悪くはありませんが、理屈がわかっていればアレンジができます。 そしてそこからコミュニケーションの楽しさが始まります。

